実際、電子タバコで禁煙に成功できるかどうかは難しい問題だ。
僕自身、実は禁煙当初は吸ってしまっていた。
国内で販売されているものにはニコチンが入っていない。
中国製のものはニコチンが入っているものもあるらしいのだが。
そのため、体内にニコチンが入るわけではなく、
あくまでも煙気分を味わうだけなので、本物のような満足感はない。
一度、中国製のものを持っている友人に試させてもらったことがあるが、
ニコチンが入っているだけで、これほど満足感に違いがあるものか、
とびっくりした。でも、ニコチンが入っていたら、禁煙という
観点からは意味のないものになりそうな気もするが。
彼女の手前、退社ぎりぎりに吸ってしまうと残り香から禁煙して
いないのがバレれしまうので、午前中のうちに2〜3本本物を楽しんで、
午後からは電子タバコとガムで我慢するようにした。
多少、洋服に匂いがついても、社内が禁煙じゃないので疑われることもない。
ただ、彼女の家に行ったときに見た、小さな女の子の発作で
苦しむ姿が頭から離れることはなく、吸うたびに申し訳ない気分に
なるのは避けられなかった。結果的に、僕は禁煙に成功した。
というか、ここ1年、本物のタバコは吸っていない。
最初、ニコチン不足で落ち着かず、彼女には内緒で仕事先で吸ってし
まっていたけれど、吸うことで申し訳ないという気持ちがあったから、
徐々に本数を減らすことができた。もしこれが、自分のためだけだったら、
禁煙は成功しなかったかもしれない。
これから先、もしかしたら吸いたくなることもあるかも知れないけれど、
また禁煙しなければならないという切迫した気持ちになるくらいなら、
ここできっぱりやめてしまいたいものだ。